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健保ニュース 2024年10月下旬号

出産・標準的費用の自己負担
石破首相 実質無償化を検討し成案

石破茂首相は8日、代表質問を行った参院本会議で、「出産の標準的な費用について妊婦に自己負担が生じないよう検討し、成案を得る」と明言した。西田実仁(公明党)への答弁。

西田氏は、「物価や人件費の高騰等の影響で出産費用は上昇傾向にあり、地域によっては出産育児一時金のみでは出産費用に不足も生じている」と指摘したうえで、「政府は2026年度を目途に出産費用の保険適用の導入を検討しているが、最終的には自己負担の伴わない出産費用の実質無償化を実現すべき」と主張。

出産費用の実質無償化をはじめ、妊娠、出産、産後の支援策の強化に対する石破首相の見解を質した。

石破首相は、昨年12月に閣議決定された「こども未来戦略」を踏まえ、妊婦が安全、安心に出産できる環境整備に向けて、妊娠時から出産、産後に向けた総合的な支援をさらに強化することとしていると言及。

そのうえで、出産時の経済的負担については、「保険適用の導入を含め、出産の標準的な費用について妊婦に自己負担が生じないよう検討し、成案を得ていく」との見解を表明した。

また、妊娠、出産、産後の支援策の強化について、若者や子育て世代の意見に耳を傾け、妊婦健診にかかる公費負担の推進や産後ケアの体制整備、地域の周産期医療提供体制の確保に取り組む意向を示した。

このほか、石破首相は、消費税減税の考えを質した山本太郎氏(れいわ新選組)に対して、「消費税は急速な高齢化等に伴い、社会保障給付費が大きく増加するなかで、すべての世代が広く公平に分かち合う観点から、社会保障の財源として位置付けられている」と指摘し、「消費税率を引き下げることは考えていない」と応答した。

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