健康コラム

賢い患者になろう〜患者の悩み相談室〜 By COML vol.35

「賢い患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

効果薬がないため、健康食品も気になっている

相 談私(57歳・女性)は1年ほど前から、口の渇きや声がかれる、筋肉が硬直する、胸の締め付け感、吐き気といった症状が、日によって代わる代わる生じるようになりました。日を追うごとに症状は増え、現在では足の痛みや動悸、息切れ、むくみなどの症状にも悩まされています。

最初は、それぞれの症状ごとに異なる病気ではないかと思い、さまざまな病院や診療所を受診しました。血液検査や尿検査、X線やCTなどの画像検査を受けても特に異常が見つからず、どの医師もそれぞれの症状に対する薬を出すだけで、全身を総合的に診てくれませんでした。

ところがある総合内科を受診した際に、指定難病の1つであるシェーグレン症候群の疑いがあると言われ、さらに検査を受けました。しかし特異的な検査結果が出なかったので、今はまだ確定診断がついていません。

ステロイドの内服薬を飲むと、直後は体のこわばりが治まるのですが、すぐ元の状態に戻ってしまいます。確定診断もつかず、効果的な薬も見つからず、つらい日々を送っています。病院に行っても効果がある薬を出してもらえないのなら、テレビで宣伝している健康食品の方が期待できそうな気がしているのですが、どうなんでしょうか。

コメント山口育子(COML)

シェーグレン症候群は中年女性が発症しやすいとされている全身性の自己免疫疾患で、指定難病の1つです。関節リウマチや全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎、混合性結合組織病といった膠原病に合併する二次性シェーグレン症候群と、合併ではない原発性シェーグレン症候群に分類されるようです。専門的な診断基準が定められているため、そこに適合しないと確定診断には至らないのだと思います。

なかなか診断がつかず、有効な治療方法とも出会えないとつらい日々であると思います。ただ、健康食品は“食品”であって、薬ではありません。食事から取れない成分を補助的に摂取するものなので、「病気に効く」わけではないのです。高価なものも多いだけに、冷静に情報を集めて判断することが大切です。

NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「賢い患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ https://www.coml.gr.jp/

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〈月・水・金 10:00〜13:00、14:00〜17:00/土 10:00〜13:00〉
ただし、月曜日が祝日の場合は翌火曜日に振り替え

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