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健保ニュース 2026年2月中旬号

オンライン診療
改正医療法に基づき規定整備
「受診施設」の運用を明確化

厚生労働省は1月26日の社会保障審議会医療部会(部会長・遠藤久夫学習院大学長)に、昨年12月に成立した改正医療法で法的に位置づけられた「オンライン診療」に関する規定の整備(4月施行)を提案し、大筋で了承された。

オンライン診療を実施する医療機関と、改正法で創設された「オンライン診療受診施設」の設置者双方に都道府県への届け出を省令で義務づけるほか、同診療のガイドライン「オンライン診療指針」(局長通知)のうち、「最低限順守する事項」を「オンライン診療基準」(省令)に格上げし、法令違反があった場合、指導や立ち入り検査、是正命令を可能にする。

オンライン診療受診施設は、公民館や郵便局などの活用を想定している。設置者は個人、法人を問わず医療従事者であることを要件としない。通信機器の不具合や患者の急変時などの連絡先を、患者や同診療を行う医師・医療機関、都道府県に提示し、速やかに対応できる体制を整えるよう通知で求める。また、設置者は同診療を提供する連携医療機関の名称を可能な限り公表するよう通知する方針。

オンライン診療基準に規定する事項は、改正法で▽オンライン診療を行う医療機関の施設・設備・人員▽患者がオンライン診療を受ける場所▽患者に対する説明▽患者急変時の体制確保─などと定められており、医療機関の管理者は同基準を順守するとともに、施設の設置者に対して同基準への適合性を確認する。

オンライン診療受診施設の広告については、省令で▽同施設が医療を提供するものではない旨を患者が理解できる方法で明示▽医療に関する適切な選択が阻害される恐れが少ない事項の広告─のいずれも満たす場合に可能とする。

この日の会合では、医療関係団体の代表委員を中心に、オンライン診療受診施設の設置への営利企業の参入や、都道府県による指導監督の実効性に対する懸念が示された。

これに対し、厚労省の森光敬子医政局長はオンライン診療について、今後、地域の医療提供体制を確保する観点から「必須になってくる」ため、法改正で位置づけを明確にしたと説いた上で、「指針(局長通知)を基準(省令)に引き上げることで、どこの医療機関がどのようにオンライン診療を行っているのか見える化し、不適切な場合は、行政として指導できるようにした」と理解を求めた。

健保連の米川副会長は、オンライン診療受診施設について、公民館や郵便局に加え、駅ナカのブースや街中に民間企業が設置するなど、様々な形態が想定されるとし、「事務局は事例をしっかり集め、トラブルに対処しながら好事例を横展開するなど、得られた知見をアップデートして提供することが重要だ」と指摘した。

また、今後、患者がオンライン診療受診施設から、設備の利用料などの費用の支払いを求められることが想定されるため、「わかりやすい表示や支払方法について、運用を工夫してほしい」と求めた。

永井幸子委員(連合総合政策推進局長)は、無人のオンライン診療受診施設を念頭に、「医療廃棄物の取り扱いを含めた衛生保持や安全性、プライバシーやセキュリティーの確保などが担保されるよう、ガイドラインなどでしっかり示すべきだ」と述べた。

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