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健保ニュース 2026年3月下旬号

国民会議 実務者初会合
給付付き税額控除 有識者会議の論点整理踏まえ議論
消費税減税 関係団体から意見聴取

給付付き税額控除や食料品の消費税減税を検討する超党派の「社会保障国民会議」の実務者会議は12日、国会内で初会合を開いた。この日は実務者会議の今後の進め方を確認したほか、政府から給付付き税額控除の海外事例について説明を受けた。給付付き税額控除については、中低所得者を継続的に支援する新たな仕組みをゼロから構築することになるため、近く設置する有識者会議の論点整理の報告を受けながら議論を進める。給付付き税額控除導入までの「つなぎ」の措置とされる消費税減税については、次回以降、関係団体などから意見聴取し、課題を整理した上で検討する。高市首相が目指す夏前の中間取りまとめに向け、実務者会議は週1回のペースで開催する。

中間まとめに向け毎週開催

実務者会議は親会議である国民会議の下に、機動的、集中的に議論する場として設けられたもので、初会合には政府と自民党、日本維新の会、チームみらいに加え、2月26日の国民会議初会合に出席しなかった国民民主党が参加した。中道改革連合、立憲民主、公明の3党は参加を見送った。3党には引き続き参加を呼びかけるという。

会議の冒頭、議長を務める自民の小野寺五典税制調査会長は「給付付き税額控除と食料品消費税ゼロは、国民の受益と負担や国民経済に大きな影響を及ぼすため、党派の垣根を越えて議論していきたい」「簡単な問題ではないが、制度や省庁間の縦割りの壁を乗り越え、真に国民に役立つ制度となるよう結論を得たい」などと述べた。

自民とともに食料品の消費税率ゼロを衆院選公約に掲げた維新の梅村聡税調会長は、「食料品消費税ゼロについて、様々な立場から期待や懸念の声を聞いている。実務者会議は各党と方向性をしっかりすり合わせる会議だと認識しているので、我々も忌憚なく意見を述べたい」と話した。

食料品に限定した消費税減税に慎重姿勢を示す国民民主の古川元久代表代行は、「我々は現状として、消費税(減税)に反対するものではない。食料品消費税ゼロについては、様々な懸念が示されている。きちんと懸念が払拭されないと、かえって現場で混乱が生じる」と強調した。

消費税減税そのものに反対しているみらいの古川あおい政調会長は、「期待より懸念の方が大きい。ほかに国民生活に悪影響が少ない道、より良い政策効果が出せる方法があるかを含めて検討していきたい」とくぎを刺した。

実務者会議は今後、給付付き税額控除に関しては有識者会議から報告を受けながら、まずは中低所得者支援という政策目的について、社会保障制度と税制における受益と負担の全体像の分析を踏まえ、給付付き税額控除で対応すべき政策課題を明らかにする。その上で、対象や所得把握の範囲といった制度設計に入る。

食料品消費税ゼロを巡っては、▽税率変更に伴うシステム改修や価格改定などの事業者負担と必要な準備期間▽引き下げ、引き上げに伴う経済への影響▽財源の確保、社会保障、地方財政、市場への影響など▽外食産業などへの影響▽農業・漁業関係者など、事業者の資金繰りに及ぼす影響──などが課題として指摘されている。

このため、経済団体や自治体、システムメーカー、小売業、外食産業、農業の団体などから意見聴取する方針を決めた。

会議終了後、小野寺税調会長は記者団に対し、与党が主張する食料品消費税ゼロについて「各党がそれぞれの考えを持っている。どのような方法でやっていくかはこれから議論したい」と語った。

田村憲久元厚生労働相は、「何のために給付付き税額控除をやるのかという議論もしっかりやっていかなければならない」と指摘したほか、「まずは簡易な中で進め、その後、徐々に精度を上げればいいのではないか」と述べた。

古川代表代行は「給付付き税額控除は消費税の逆進性対策として導入すべきだ。導入すれば消費税の軽減税率は必要ない」との考えを示した。〈社会保障国民会議・実務者会議のメンバーは次の通り〉


【自民党】
▼ 小野寺五典 税制調査会長=議長
▼ 後藤茂之 税調小委員長代理・元厚生労働相
▼ 田村憲久 社会保障制度調査会長・元厚労相

【日本維新の会】
▼ 梅村聡 税調会長
▼ 猪瀬直樹 参院幹事長

【国民民主党】
▼ 古川元久 税調会長・代表代行
▼ 浜口誠 政調会長(12日は田村まみ政調会長代行が代理出席)

【チームみらい】
▼ 峰島侑也 国会対策委員長代理
▼ 古川あおい 政調会長

【政府】
▼ 城内成長戦略相(12日は岩田和親内閣府副大臣が代理出席)
※ 片山財務相、林総務相ら関係閣僚は必要に応じて参加
※ 有識者会議座長は12日時点で未定

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