健保ニュース
健保ニュース 2026年3月下旬号
6年度地域保健・健康増進事業報告
市町村 がん検診受診率は依然低位
厚生労働省は17日、地域特性に応じた保健施策の把握を目的に、実施主体である全国の保健所と市区町村を報告対象とする「令和6年度地域保健・健康増進事業報告」の結果を公表した。6年度に市区町村が実施したがん検診の受診率は、最大でも乳がんが16.1%と依然として低位で推移していることがわかった。
受診率が10%を上回ったのは、乳がんと子宮頸がん16.0%の2部位のみ。乳がんは前年度から0.1ポイント、子宮頸がんは0.2ポイントそれぞれ増加した。
このほか、胃がん6.7%、大腸がん6.7%、肺がん5.8%で、いずれも0.1ポイント低下した。
5年度のがん検診における要精密検査者のうち、がん検診受診者数に占める「がんであった者」の割合は、乳がん0.34%、大腸がん0.16%、胃がん0.09%、肺がん0.03%、子宮頸がん0.02%だった。
6年度に保健所と市町村が実施した健康増進関係事業で指導を受けた延べ人数は554万9986人(前年度比6.0%増)。
指導内容の内訳は、▽栄養指導339万9474人(同5.5%増)▽運動指導118万4186人(同5.7%増)▽休養指導10万3326人(同5.1%増)▽禁煙指導23万7128人(同1.0%増)──など。
6年度の歯科保健の延べ人数は、▽歯科健診300万4975人(同0.8%減)▽保健指導289万678人(同2.0%増)▽予防処置119万9138人(同24.4%減)▽治療1万7186人(同11.5%増)──で、予防処置が2割を超えて減少した一方、治療が1割強伸びた。
市区町村の集団健康教育は、開催回数9万1363回(同1.2%増)、参加延べ人数144万5669人(同5.1%増)。
内容別にみると、▽生活習慣病予防の心得や健康増進の方法などの「一般」が開催回数6万4111回(同2.1%増)、参加延べ人数105万30人(同7.0%増)▽「歯周疾患」が同4601回(同9.1%増)、同8万3899人(同7.3%増)▽「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」が同1万1413回(同5.5%減)、同12万9485人(同3.7%増)▽「慢性閉塞性肺疾患(CОPD)」が同468回(同0.8%減)、同1万645人(同34.4%減)▽「病態別」は同1万493回(同0.1%減)、同16万5658人(同2.5%減)▽「薬」が同277回(同25.9%増)、同5952人(同17.2%増)──となっている。
保健所と市区町村の地域保健事業に携わる常勤職員の配置状況(6年度末現在)は、保健師が2万9411人(前年度比1.4%増)と最も多く、その他を除いて、栄養管理士4005人(同1.9%増)、薬剤師3370人(同3.4%増)と続く。
人口10万人あたりの常勤保健師数は全国で23.7人。都道府県別では、島根の50.7人が最も多く、次いで高知47.2人、鳥取42.1人。最も少ないのは東京の13.5人、次いで神奈川14.2人、大阪17.0人と大都市部に顕著で、島根と東京の地域間格差は約3.8倍となっている。