健保ニュース
健保ニュース 2026年4月上旬号
8年度の総合組合予算概要
経常収支907億円の赤字
協会けんぽ料率以上の組合が増加
全国総合健康保険組合協議会(会長・鈴木一行出版健保組合理事長)は3月23日に開いた定例総会で、全国の総合組合の令和8年度予算概要を報告した。
全総協会員238組合の経常収支差引額は計907億円の赤字を計上した。高齢者医療への拠出金が減少するなどして前年度より赤字幅は縮小したが、全体の8割に相当する190組合が依然として赤字予算を組んだ。組合全体の平均保険料率は低下したものの、協会けんぽの平均保険料率(9.9%)以上が121組合と半数に上り、10%時の前年度から17組合増加した。
こうした状況を受け、全総協は「健保組合の優位性と存在意義を大きく揺るがすものであり、潜在する脱退・解散リスクが顕在化しかねない危機的な局面を迎えている」「さらに厳しい財政運営が強いられる」などと総括している。
保険料率を引き上げる組合は11組合、引き下げる組合は61組合で、8年度の平均保険料率は前年度比0.04ポイント減の9.83%となった。
協会けんぽと同じ9.9%は30組合、9.9%超~10.5%未満が69組合、10.5%以上~11.0%未満が18組合、11.0%以上が4組合となっている。
9.5%以上~9.9%未満が74組合と最も多く、9.0%以上~9.5%未満が33組合、8.5%以上~9.0%未満が7組合、8.0%以上~8.5%未満が3組合だった。
会員組合の適用状況は、被保険者数が前年度比0.61%、4万2314人増の692万5418人。平均標準報酬月額は同2.58%、9679円増の38万4787円、平均標準賞与額は同4.19%、3万7128円増の92万3236円と見込む。
8年度の経常収入のうち、保険料収入は同2.95%、1022億円増の3兆5646億円を計上。国庫負担金や特定健診等事業収入などを合わせた経常収入総額は同3.13%、1091億円増の3兆5965億円となる。
経常支出総額は同1.99%、720億円増の3兆6872億円。
保険給付費は同3.23%、627億円増の2兆26億円で、法定給付費が3.22%、616億円増の1兆9760億円を見込み、8年度診療報酬改定率を反映して例年よりも高めの伸びとなった。
納付金は同0.05%、6.6億円減の1兆4310億円。このうち後期高齢者支援金は同1.91%、161億円増の8631億円、前期高齢者納付金は同2.90%、169億円減の5676億円。
義務的経費に占める拠出金負担割合は同0.79ポイント減の42.00%に低下したが、40%超を占める高い水準となっている。
全総協はこの日、8年度の介護保険収支の予算概要も示した。会員238組合の介護保険料率の平均は、前年度比0.65ポイント減の1.66%(1.6580%)に低下した。
この日の全総協総会では、鈴木会長が冒頭あいさつし、厚生労働省保険局の佐藤康弘保険課長、健保連の伊藤悦郎常務理事が来賓あいさつした。