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健保ニュース 2026年5月合併号

国民会議 有識者
支援方法 「給付のみ」支持相次ぐ

「社会保障国民会議」の有識者会議は4月21日、給付付き税額控除の制度設計をめぐり議論した。支援の方法について、シンプルな制度として事務を効率化する観点から、税額控除は行わず、給付のみとする意見が相次いだ。税額控除と給付を組み合わせるべきとの意見はなかった。

この日は、支援の方法や実施主体など制度の「執行」を論点とした。

政府側が資料提出した制度の執行イメージは、①雇用主が従業員の年末調整時に税額控除を適用し、残余を公的機関が給付②確定申告・賦課決定時に税額控除を適用し、残余を公的機関が給付③国民、雇用主からの申告情報などに基づき、公的機関が給付──の3つ。①、②は税額控除と給付を組み合わせたもので、③は給付のみとする。

①は、雇用主の保有する情報の範囲内で支援額(税、給付)を決定できるが、自営業者には確定申告による仕組みが別途必要となるほか、雇用主に追加の事務負担が生じるとした。

②は、給与収入以外の所得も勘案して支援額を決定できるが、支援額を税額控除と給付に分けて支援するため事務が煩雑になると指摘。

一方、③は、支給額の決定と給付のみであり、「事務は相対的に簡素」と説明した。

構成員から出た主な意見は、「所得に応じて支援額が決まるのであれば、支援を給付に一本化しても受益者の経済的利益は同じ」「給付に一本化したほうがシンプルな制度設計となり、スピード感をもった支援や事務の効率化につながる」「諸外国をみても給付に一本化するほうが現実的」など、給付一本化を主張する声が目立った。

実施主体については、「給付のみであれば、市町村が執行するのが現実的」との見解が示された。

このほか、「国と地方が協力して運営していくことを基本に、お互いの理解のもと丁寧に役割分担すべき」「地方に何らかの協力を求めるのであれば、簡素な仕組みでデジタル技術を活用して事務負担を軽減すべき」「事業主を経由して執行するのは、中小事業者では対応が難しい」などの意見が出た。

政府提出の資料によると、国が給付事務を担う場合、「簡素な要件で限定された対象者への給付」であれば、システム上の課題は2、3年後に解決できる見通し。

簡素な要件は、国・自治体保有のデータの突合で判断できるもので、前年の給与所得などを勘案した勤労者個人への給付などと仮定した。

国・自治体が保有していない金融所得や資産情報を利用し、より精緻に給付対象者を決定する場合は、さらなるマイナンバーの制度整備と大規模なシステム改修が必要とし、3~5年程度の期間を要すると見込んでいる。

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