健康コラム

賢い患者になろう〜患者の悩み相談室〜 By COML vol.71

「賢い患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ「COML(コムル)」が、読者からの電話医療相談に丁寧に答えていきます。

【相談担当】
NPO法人ささえあい医療人権センター
COML(コムル) 山口 育子

明細書の点数が意味するもの 喉の痛みで特定疾患療養管理料?

相 談私(57歳・男性)は高血圧と脂質異常症のため、職場近くのクリニックに2カ月に1回の頻度で受診しています。降圧剤と脂質異常症の薬のほか、不眠がちなので睡眠導入剤を院外処方で出してもらっているのですが、睡眠導入剤が足りなくなると、月に2回受診することもあります。

先日から少し気になっているのですが、領収書(明細書)の「初・再診」という項目が、74点のときと126点のときがあるのです。いったい何が違うのでしょうか。

また、あるとき定期受診ではない日に喉が痛くて受診したのですが、そのときも定期受診の際と同じ「管理」の項目に225点と記載されて請求がありました。「これは何の点数ですか?」と受付で尋ねたところ、「特定疾患療養管理料です」と言われたので調べてみたら、慢性疾患の患者を診た際の管理料であると分かりました。高血圧と脂質異常症でかかっているときに請求されるのは分かりますが、喉が痛くて受診したときに請求するのはおかしくはないでしょうか?

回 答山口育子(COML)

クリニック(診療所)に再診で受診すると、再診料73点が請求されます。74点のときは、そこに「明細書発行体制等加算」1点が加算されているのだと思います。これは明細書の発行が実際にされたかどうかではなく、発行できる体制を取っていた場合の点数です。

126点のときは、上記74点に加えて「外来管理加算」52点が請求されていると考えられます。これは一定の検査やリハビリ、処置、手術などを行わない場合に計画的な医学管理をしたとして請求可能な点数です。診療所と200床未満の病院で請求可能です。

一方、特定疾患療養管理料はいわゆる慢性疾患の患者に対して請求可能な管理料です。医療費の請求はパソコンのソフトで管理されていることが多いので、主たる病名に対象となる病名が登録されていると月2回までは自動的に計算されてしまうことがあります。もし別の疾患で受診した際に請求されていれば、「今回は持病とは異なる症状で受診したので、特定疾患療養管理料の請求は見直してください」と申し出てみてはいかがでしょうか。

認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

「賢い患者になりましょう」を合言葉に、患者中心の開かれた医療の実現を目指す市民グループ

詳しくはCOMLホームページへ https://www.coml.gr.jp/

電話医療相談:TEL 03-3830-0644
〈月・水・金 10:00〜13:00、14:00〜17:00/土 10:00〜13:00〉
ただし、月曜日が祝日の場合は翌火曜日に振り替え

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