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季節の健康レシピ

季節の食材を使った、簡単でおいしいお料理を、管理栄養士・調理師・ティーコーディネーターの楠本 薫先生がご紹介します。

今日もいきいき!旬ごはん vol.22

ほっこり気分も温まる
揚げ鱈(たら)のカブラあんかけ

冬が旬で、鍋料理や煮付けなど、いろいろな料理に使える鱈。今回は下味を付けて揚げ、あんかけにしました。鱈の香ばしさとあんの優しい風味が合わさった、味わい深い一品です。

ポイントは、鱈をカラッと揚げること。あんに入れる小カブラのすりおろしは、味が薄くならないよう適度に水気を切り、食感が落ちないよう煮過ぎにも気を付けましょう。水溶き片栗粉でかためにとろみを付けることで、鱈によく絡みます。

小カブラにはカリウムやビタミンC、食物繊維のほか、胃もたれや胸やけを防ぐ消化酵素・ジアスターゼが含まれています。加熱に弱く生食にはやや劣りますが、ごちそうを食べる機会の多い年末年始にお勧めの、胃にやさしい食材です。

付け合わせのユリ根も、カリウムが豊富。塩分の排出を促す働きがあり、高血圧予防につながります。厚みや大きさによってゆで時間が変わるので、竹串で刺して様子を見ながらゆで、ほっくりした食感に仕上げましょう。

1人分256kcal、塩分2.5g

鱈 3切れ(1切れ80g)
小カブラ 小2個
ミツバ 4本
ユズ皮 少々
片栗粉 適量
水溶き片栗粉(片栗粉大さじ1・水大さじ2)

〈下味〉
酒・濃口しょうゆ 各大さじ1と1/2

〈あん〉
だし 200cc
酒・みりん 各大さじ1
塩 小さじ1/4
薄口しょうゆ 小さじ2
  • 鱈を食べやすい大きさに切る。〈下味〉の調味料をボウルで混ぜ、鱈を10分ほど漬けこんで下味を付ける。
  • 小カブラは皮をむいてすりおろし、ザルに入れて5分ほど置き水気を切る。
  • ミツバは1cmほどの長さに切る。ユズ皮は千切りにする。
  • 鱈をペーパーで押さえて水分を取り、片栗粉をまぶす。170℃に温めた油で、ひっくり返しながらきつね色にカラッと揚げる。
  • 鍋に〈あん〉の調味料を入れ、強火にかける。煮立ったら、軽く搾った小カブラのすりおろしを加えてひと煮立ちさせる。
  • 水溶き片栗粉を適量加えてよく混ぜ、程よいとろみを付ける。最後にミツバを加えてさっと煮たら火からおろす。
  • 鱈を皿に盛り、上からあんをかけてユズ皮を添える。
POINT
鱈をカラッと揚げるには、ペーパーで水分を取るひと手間を忘れずに。全体に片栗粉をまぶしたら、余分な粉を落としましょう。

1人分56kcal、塩分0.7g

ユリ根・梅干し 各1個
酢 小さじ1
かつお節(糸削り) 適量
青ネギ 少々

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酒・みりん・濃口しょうゆ 各小さじ1/2
  • ユリ根を1枚ずつはがし、黒くなっている部分を包丁でそぎ落とす。大きいものは適当な大きさに切る。
  • 鍋に湯を沸かし、酢を加えて①を1分ほどゆでる(竹串で刺してかたくない程度が目安)。ザルに取り上げて水気を切る。
  • 梅干しの種を外し、包丁でたたいてペースト状にした果肉をボウルに入れてAを加えて混ぜ、②を加えてあえる。
  • 器に盛り付け、かつお節を天盛りにし、小口切りにした青ネギを散らす。

楠本 薫

楠本 薫(管理栄養士・調理師・ティーコーディネーター)

2003年より兵庫県西宮市甲東園で料理教室CookingCafé(クッキングカフェ)を主宰。
専門学校などで栄養学・食品学などの非常勤講師も務める。
教室では味噌・こんにゃくなど食品加工から、家庭料理、各国料理、お菓子まで、家庭で気軽に作れるレシピを心掛け、幅広い内容で教室を開催している。
イギリスの文化が好きで、中でも紅茶・紅茶に合うお菓子作りに深く興味を持つ。教室立ち上げ当初より紅茶教室も開講してきたが、2021年よりTea Mitten(ティーミトン)というスコーン中心の焼き菓子販売のお店を立ち上げ、通信販売も始めている。

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