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離れて暮らす親のケア vol.29

NPO法人パオッコ理事長の太田差惠子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

【コラム執筆】
NPO法人パオッコ
~離れて暮らす親のケアを考える会~
理事長 太田差惠子

介護の交通費を軽減する方法

親の暮らす家が遠いと、帰省するための交通費負担が大きくなります。

都内で暮らすTさんの母親(86)は、大分県の実家でひとり暮らし。2カ月に1度、様子を見るために帰省するそうです。80歳を過ぎた頃から、母親は時々体調を崩して入院することがあります。普段は55日前までに予約を済ませ、片道の航空運賃は約1万3000円。けれども入院時は急いで帰省することになり割引運賃を使えず片道3万円超。先日、同級生の助言で「介護帰省割引」の登録をしました。詳細は各社で異なりますが、Tさんの使う航空会社では、介護保険制度の「要支援・要介護」の親を介護するための帰省に適用されます。Tさんの母親は「要支援2」。席さえ空いていれば当日予約することもでき、予約変更ができるのも忙しい会社員には好都合です。片道約2万4000円なので、割引率は大きくないものの、通常料金に比べるとかなりの節約となります。「もっと早く登録するべきでした」とTさん。

飛行機に介護帰省割引があることを知った方から「鉄道にはないのですか」とよく聞かれます。残念ながら、鉄道会社では実施していないサービスです。新幹線などで帰省する方は、チケットショップで回数券を購入するという声をしばしば聞きます。「どこででも寝る自信がある!」という方の中には、高速バスを利用してコストと時間を削減するという人も。

いずれにしろ、回数が増えると負担は増大。親に余裕がある場合は、介護帰省の旅費は「親負担」とするのも一案です。

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