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離れて暮らす親のケア vol.99

NPO法人パオッコ理事長の太田差惠子さんが、親と離れて暮らす子の介護に関する悩みや不安について、事例を交えながら親のケアを考えていきます。

【コラム執筆】
NPO法人パオッコ
~離れて暮らす親のケアを考える会~
理事長 太田差惠子

新型コロナウイルス関連の心配いろいろ

離れて暮らす老親のことを心配している人はとても多いと思います。

千葉県在住のMさん(50代)も、大阪の実家で1人暮らしをする母親(85歳)のことを気に掛けています。母親は身の回りのことは自分でできますが高齢です。もし心身の具合が悪くなるなど何かあった場合には、すぐに手を打てるようにと、見守りのために月に1回の帰省を続けてきました。ところが、新型コロナの影響で、3月以降、帰省できていないといいます。不安に思っていた矢先のこと……。

母親から「知らない人から怪しい電話がかかってきた」と連絡がありました。その内容は「下水管にコロナウイルスがついているので、洗浄するために3万円必要」というものだったとか。Mさんは母親に対して「お金を要求する電話がかかってきたら、『息子に相談する』と言い、すぐに切るように」と常日頃から伝えていました。このときも母親はその通りにしたので事なきを得ました。

残念なことですが、全国で新型コロナに関連した詐欺が横行しています。「行政からの委託で消毒に行く」とか、「助成金を送りたいのでキャッシュカードの番号を」とか……。今後も、「役所への10万円給付申請手続きを代行する」などとかたる電話やメールを使った詐欺が増えることが懸念されます。

親は子どもが多忙だと思って相談することをためらう傾向があります。「遠慮せず、身体のことはもちろん、どんなこともすぐに相談してほしい」と伝えておきたいものです。

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