健保ニュース
健保ニュース 2026年6月上旬号
国民会議実務者 給付一本化で一致
税控除見送り 事務負担に配慮
政府は5月20日の超党派の「社会保障国民会議」の実務者会議に、給付付き税額控除の制度設計に向けた「議論の整理」を提示した。事務負担を軽くする観点から、当面は給付と税額控除の組み合わせではなく、「給付に一本化して、所得に連動したきめ細かな支援を実現する」と明記した。
議長を務める自民党の小野寺五典税制調査会長は会議後、「様々な意見が出たが、速やかに進めるために、各党とも給付に一本化する方向でおおむね一致した」と述べた。税額控除については「制度がさらに充実する中で検討することはあり得る」と語った。
議論の整理では、政策目的として▽中低所得の現役勤労者の負担軽減を通じた手取りの増加▽「年収の壁」などによる「働き控え」の緩和を通じた就労促進──を挙げた。これに沿った制度設計にするため、支援の対象は「一定の勤労性の収入があり、一定の社会保険料負担がある者」とした。
支援額は所得に応じて増やし、一定所得を超えれば減らす方向だ。具体的な支援額は純負担率((負担-給付)÷世帯収入)の国際比較をしながら、「恒久財源の確保のめどが立つ範囲で設定する」とした。支援単位は「個人」を原則とする。
子どもの人数に応じた支援額の加算など子育て世帯への配慮や、就労する中低所得の高齢者を支援対象に含めるかに関しては、今後の検討課題となる。
同月27日の次回会合では、制度の具体的なイメージが政府から示される予定で、夏前までの中間取りまとめを念頭に議論を詰める。制度導入までの「つなぎ」と位置づけられている消費税減税への対応は、制度設計の方向性を固めてから議論に入る。