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健保ニュース 2026年7月上旬号

高齢者医療制度の改革実現など
自民議連が厚労、財務両相に要望
上野厚労相 現役世代の負担軽減に意欲

自民党の「国民皆保険を守る国会議員連盟」の鈴木俊一会長(党幹事長)ら9人の議員は6月18日、厚生労働省に上野厚労相を訪ね、「骨太方針2026および令和9年度予算概算要求に対する要望」を手渡し、高齢者医療制度改革の実現など3項目の要望の実現に向けて取り組むよう申し入れた。上野厚労相は要望内容に理解を示し、健保組合・健保連が取り組む健診やDX、データヘルスに関する事業など、「互いに協力できることは協力しながら、現役世代の負担軽減にもしっかり取り組みたい」と応じた。議連は翌19日、片山財務相にも同じ要望書を提出した。

上野厚労相を訪ねたのは、鈴木会長、丸川珠代会長代行、福岡資麿副会長、橋本岳副会長、村井英樹幹事長、とかしきなおみ幹事、渡辺孝一幹事、田畑裕明事務局長、土田慎事務局長代行の9人。健保連からは佐野雅宏顧問と米川孝副会長が随行した。

申し入れ後、記者団の取材に応じた田畑事務局長によると、議連幹部からは高齢者医療への拠出金の負担軽減を求める意見が相次ぎ、上野厚労相はうなずきながら聞いていたという。

また、上野厚労相は「攻めの予防医療」に関する取り組みについても、健保組合・健保連と連携する考えを示した。

要望事項は①高齢者医療制度改革等の実現②保険給付の適正化、医療提供体制の改革と医療DXの推進・強化③「攻めの予防医療」に貢献する保健事業の充実・拡充──の3項目。5月26日に開かれた同議連の第10回総会で、健保連からのヒアリングと、出席議員との意見交換を踏まえ採択された。

片山財務相への申し入れは、鈴木会長、丸川会長代行、三ツ林裕巳幹事、馬場成志幹事、田畑事務局長、土田事務局長代行の6人が行い、健保連の佐野顧問と伊藤悦郎常務理事、鷹野英樹総務理事が随行した。〈上野厚労相に提出した要望書の全文は次の通り〉

厚生労働大臣 上野 賢一郎 殿
骨太方針2026および令和9年度予算概算要求に対する要望
国民皆保険を守る国会議員連盟

現役世代の人口減少と高齢化に伴い高齢者医療費の増加が重なる「2025年問題」は終わっていない。このままでは医療保険財政の一層の悪化は避けられず、すべての国民が必要な医療を受けられる国民皆保険が危機的状況に陥ることになる。

医療費の財源は無限ではないとの認識のもと、支え手の納得感を高めるためには、「保険給付の適正化」と「現役世代の負担軽減」は不可欠であり、「負担能力に応じた負担」等の改革をあわせて実現し、国民皆保険を全世代で支え、持続可能な制度として構築することが求められる。

健康保険組合は、加入者・事業主との密接な関係を活かして加入者の健康を守り、医療給付を行うだけでなく、高齢者の医療も支えるなど国民皆保険の維持・発展に貢献してきたが、財政的には高齢者医療への拠出金の負担が重く、7割を超える組合が赤字となる厳しい状況となっており、今後も健康保険組合が保険者としての先駆的な役割を果たしていくため、政府に対して以下の3点を要望する。


1.高齢者医療制度改革等の実現

後期高齢者医療制度の給付費のうち、現役並み所得者の給付費には公費が投入されておらず、現行の仕組みのまま現役並み所得者の範囲を拡大すると、現役世代の負担増となる〝いびつな構造〟となっている。過重な現役世代の負担を軽減するため、後期高齢者の現役並み所得者の給付費に50%の公費負担を導入すること。また、応能負担等の観点から、高齢者の自己負担の見直し、年齢区分の見直しを行うこと。


2.保険給付の適正化、医療提供体制の改革と医療DXの推進・強化

高齢化の進展、高額薬剤の保険収載等により医療費は年々増大し、医療保険財政を圧迫している。将来にわたり医療保険制度を維持するためには医療費の伸びを抑制することが喫緊の課題であり、セルフメディケーションの推進や費用対効果・経済性も考慮した医療・医薬品の推進などを図ること。また、医療機能の分化・連携・集約化が不可欠となるなか、かかりつけ医制度の構築やオンライン診療など医療DXの推進によって、加入者にとって安全・安心で効果的・効率的な医療体制を実現すること。


3.「攻めの予防医療」に貢献する保健事業の充実・拡充

データを活用した加入者の健康状態に応じた適切な保健事業を提供する健康保険組合や高齢期の健康維持・増進、生活の質の向上につながる保健事業に取り組む健康保険組合への必要な財政支援を行うこと。

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