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健保ニュース 2026年7月下旬号

東京連合会総会
山口会長 制度改革の実効性を注視
負担軽減へ意見発信

健保連東京連合会は14日、第208回総会を開き、令和7年度の事業報告と収入支出決算を原案通り了承した。冒頭にあいさつした山口和寿会長(安田日本興亜健保組合理事長)は、改正健康保険法について、健保組合・健保連の主張が一定程度反映されたとする一方、「制度の実効性は今後の政省令や運用に大きく左右される」として、現役世代の負担軽減や世代間・世代内での公平が実現されるか、「引き続き注視していく必要がある」と述べた。

また、医療保険制度の持続可能性を確保するため、給付と負担の見直しなどの改革を着実に進める必要があると強調した。東京連合会としても、制度改革の実現に向け、積極的に意見を発信していくとした。〈山口会長のあいさつの要旨は次の通り。〉




少子高齢化の急速な進展や、医療・介護需要の増加、物価・人件費が年々上昇しており、我々健保組合を取り巻く環境はますます厳しくなっている。こうした中、令和8年度は健保組合にとって制度や財政、事業運営などあらゆる面で、大きな転換点を迎える激動の年となる。

1つ目は、5月に成立した改正健保法だ。今回の改正は近年の医療保険制度改革の中でも大きな節目となる。

健保連がこれまで訴えてきた「現役世代の負担軽減」、「給付と負担のバランスの適正化」、「能力に応じた公平な負担」などの考え方が一定程度、改正法に反映されている。

一方で、本当の評価はこれからになる。制度の実効性は、今後の政省令や運用などの設計によって大きく左右される。現役世代の負担軽減が着実に実現できるのか、世代間・世代内の公平性が十分確保されるのかなど、引き続き注視していく必要がある。

また、全ての団塊世代が後期高齢者となり、高齢化の進展に伴い医療費の増加は今後も続くことが見込まれる。

医療保険制度を将来にわたり持続可能なものにしていくため、「給付と負担の見直し」、「医療費の適正化」、「予防・健康づくりの推進」など、改革を着実に進めていく必要がある。

東京連合会としても現役世代に過度な負担を押しつけない制度の実現に向けて、積極的に意見を発信していく。

2つ目は、子ども・子育て支援金制度の開始だ。今年4月から制度が始まり、支援金の徴収主体である健保組合は、 新たな役割を担うことになった。各組合の尽力により、大きな混乱もなく制度が開始できたことに心より敬意を表したい。

今後は制度の円滑な運営に加え、加入者や事業主により一層、制度について理解を深めてもらう必要がある。そのために適切な運営に努める。

3つ目は、8年度の診療報酬改定だ。今回の改定は、医療機関などの人材確保や、物価高騰に対応するため、30年ぶりに3%を超える改定率となった。

医療提供体制を維持するための必要な対応ということに一定の理解はできるものの、健保組合にとっては、財政に多大な影響が及ぶ懸念がある。

医療費の増加にどのように対応するかは、保険者の共通の大きな課題である。健保組合においては、「適正な受診の推進」、「重症化予防」、「データヘルスの活用」、「健康づくりの推進」など、保険者機能を一層発揮することが重要だ。

また、マイナ保険証を基盤とした医療DX、データ活用の進展など健保組合に期待される役割は今後さらに大きくなる。

こうした環境の変化を踏まえ、健保連は昨年、「『ポスト2025』健康保険組合の提言」を発表し、健保組合の進むべき方向性を示した。

提言で示された「3つのお願い」、「4つの約束」、「5つのチャレンジ」は健保組合が将来にわたり社会から信頼され、持続可能な制度として発展していくための具体的な行動指針だ。

東京連合会では、5月から地区方面会の皆さんと意見交換会を開催し、多くの貴重な意見、要望をいただいた。

特に「4つの約束」については、どのように現場で実践していくのか、大変示唆に富んだ意見をいただいた。行政や健保連本部、東京連合会に対する要望も多くあった。なかでも、組合職員の教育・研修の充実や、相談体制の強化に関する意見が多かった。東京連合会は、皆さんの声を真摯に受け止め、本部と連携しながら具体的な施策として着実に実現していく。

皆さんからいただいた意見・要望は、東京連合会への期待の表れと受け止めている。その期待に応えるため、 サポート機能をさらに充実させ、会員組合に寄り添った活動を進めていく。大きな転換点を迎える今だからこそ、健保組合が一致団結し、一つの組合も取り残されることなく、この変化を乗り越えていかなければならない。

東京連合会としても会員組合と力を合わせ、 健保組合制度の持続可能な発展と加入者の健康・安心を支えるため全力で取り組む。皆さんの引き続く支援をお願いする。

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