健保ニュース
健保ニュース 2026年9月上旬号
6年度 歯科疾患の医療費
健保組合 4.3%増の5686億円
健保連は8月5日、「令和6年度歯科疾患の医療費及び受診動向」を発表した。健保組合の6年度の歯科(消化器系疾患)の医療費は5686億円で前年度比4.3%増となった。
調査は、6年度の1304組合の電子レセプトデータに基づいて、歯科の主要3疾患の受診者数と医療費の動向を取りまとめた。伸び率の算出にあたっては前年度から継続してデータ提供があった1283組合を集計対象としている。
疾病19分類別にみると、「歯科(消化器系疾患)」は医療費全体の16.0%を占めており、構成割合、金額ともに最も高かった。
加入者1人あたり医療費は、「歯科:消化器系疾患」が2万2235円と最も高く、次いで、「新生物」の1万7589円、「呼吸器系疾患」の1万3865円と続く。
「歯科:消化器系疾患」の加入者1人あたり医療費が高い要因について、医療費3要素分解からみると▽受診率が1843.5件▽1件あたり日数が1.4日▽1日あたり医療費が8459円──となっており、受診率が他の疾病より高いことがわかった。
歯科3疾患別の医療費をみると「歯肉炎・歯周疾患」が4806億円(前年度比4.7%増)、「歯および歯の支持組織の障害」が436億円(同3.1%増)、「う蝕」が419億円(同0.6%増)となっている。
加入者1人あたり医療費は、「歯肉炎・歯周疾患」が1万8795円(同5.6%増)で最も高く、次いで「歯および歯の支持組織の障害」の1705円(同4.0%増)、「う蝕」の1639円(同1.5%増)の順だった。
年齢階層別医療費は、「50~54歳」が698億円で最も高く、次いで「55~59歳」の639億円、「45~49歳」の573億円となっている。
歯科3疾患の医療費構成割合を年齢別にみると、「う蝕」は「5~9歳」が15.9%と最も高く、次いで、「50~54歳」の10.0%、「10~14歳」の8.9%と続く。「0~14歳」が全体の32.4%を占めた。
「歯肉炎・歯周疾患」は「50~54歳」が12.7%と最も高く、次いで、「55~59歳」の11.7%、「45~49歳」の10.4%と続き、「40~59歳」の層で全体の43.4%を占めている。
「歯および歯の支持組織の障害」は「50~54歳」が10.7%と最も高く、次いで、「20~24歳」の10.1%、「55~59歳」の9.9%と続く。「40~59歳」の層で全体の36.7%を占めている。また、「20~39歳」の層が全体の33.9%を占めた。
加入者1人あたり医療費は、「5~9歳」、「10~14歳」で高く、15歳以降は年齢とともに高くなっている。
また、全ての年齢階層で「歯肉炎・歯周疾患」の割合が7割以上を占め、「う蝕」の割合は「0~14歳」で高い。「歯および歯の支持組織の障害」の割合は「15~29歳」で高くなっており、要因を「社会医療行為別統計(令和6年8月審査分)」の「歯科」診療行為別点数でみると、「15~39歳」において「歯科矯正」の割合が最も高くなっていた。
また、受診状況について「歯科:消化器系疾患」の疾患別推計受診者数をみると、「歯肉炎・歯周疾患」は構成割合の85.6%(334万人)で最も高く、次いで、「う蝕」の8.2%(32万人)、「歯および歯の支持組織の障害」の5.7%(22万人)と続く。
年齢階層別の推計受診者数は、「50~54歳」の45万9299人が最も多く、次いで、「55~59歳」の42万1061人、「45~49歳」の37万8528人の順だった。
歯科3疾患別に年齢階層別推計受診者数をみると、「う蝕」は「5~9歳」が19.6%(6万3438人)と最も高く、次いで「10~14歳」の11.1%(3万5755人)、「0~4歳」の11.1%(3万5723人)となっており、「0~14歳」が全体の41.8%を占める。
「歯肉炎および歯周疾患」は「50~54歳」が12.2%(40万6861人)と最も高く、次いで「55~59歳」の11.2%(37万5378人)、「45~49歳」が10.0%(33万4023人)となっており、「40~59歳」の層が全体の約4割を占めている。
「歯および歯の支持組織の障害」は「50~54歳」が11.6%(2万5849人)と最も高く、次いで「55~59歳」の10.5%(2万3393人)、「45~49歳」の9.6%(2万1404人)の順となっており、「40~59歳」の層が全体の4割近くを占めた。
歯科3疾患計の加入者1000人あたり受診者数を年齢階層別にみると、「5~9歳」が223.1人と最も多く、20歳以降は年齢とともに多くなった。また、全ての年齢階層で「歯肉炎・歯周疾患」の割合は7~8割以上を占め、「う蝕」の割合は「0~9歳」で高い。「歯および歯の支持組織の障害」の割合は「20~24歳」が9.8%と最も高かった。